言葉を使って何をするのか
中学生のころ通っていた英語塾の先生が印象的です。地域でも有名な先生で、もともとは通訳をしていたスペシャリストでした。深いほりとその年齢にしては珍しく長身。どことなく日本人離れした姿が今でも印象に残っています。
塾では基本的な英語力を上げつつ、学校のテストにも対応しつつ、文法も単語も覚え、さらには英語という言葉の概念すらも学ばせてもらったように思います。ともすれば文法、文法にかたよりがちな英語教育にあって、その先生は「英語というのは前から前から約していくものだ。日本語にすれば後ろから後ろから訳していくんだが、そんなのは文章にしたときでいい。頭のなかでは前から理解していくことを心がけなさい。」とよく言ったものだ。
その先生が中学卒業のときに言ったのは「将来、できれば英文科や語学課に進むことはしないでほしい。なぜなら言葉とは手段であって、英語を使って何かをすることを考えてほしい」ということだった。
英語を目的として学ぶ人は多い。けれども学んでどうするのか明確になっていなければあまり身につかないのではないか?
英語の限らず、語学の勉強をする際にはこの先生の言葉を思い出す。その言葉を使って何をするのか。まずそれをはっきりさせてから学ぶようにしている。